バセコ地区でのボランティア②【フィリピン語学研修】
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まず初めに私たちが参加したボランティア団体の「GWAD KALINGA」について説明します。「GWAD KALINGA」は英訳で「Give Care」(世話をする)という意味でフィリピンが拠点となり貧困を撲滅することを目的とした活動です。貧困者のコミュニティの生活の質を改善し、よりよい社会生活を送るための機会を提供しています。現在フィリピンでは国内ほぼすべてにこの活動が広まっており、35万の家族にこの活動が波及しています。最終的には、2024年までに500万人の貧困を救うことを目標としています。
次に当日についての活動を説明します。私たちは「GWAD KALINGA」活動の一つとして子供たちに食事を提供するボランティアを行いました。当日の日程としては、寮を8時半にバスで出発しBASECOに向かう前にスモーキーマウンテンを見学しました。バスの中ではガイドのロデオさんから貧困層とごみを集めて生活をする最下層の貧困層の話を聴きました。GWAD KALINGAの意味・目的についても聞き、貧困層の人は富裕層が富を分配・シェアして平等になることがモットーであるとも聞きました。BASECOの幼稚園に到着後、このコミュニティのGWAD KALINGAの会長さんからお話を聴きました。そのあとに子供たちへ提供する食事の買い物をし、幼稚園に戻った後は食事の準備と調理中の子供遊び相手をしました。昼食後も子供たちと遊び最後は子供たちからの歌のプレゼントと感謝状をもらいました。
当日の体験を後日みんなで話し合った結果、私たちはこのボランティアで主に以下のようなことに気が付きました。
一つは支援を受けているBASECOの人々が他の貧困地域(スモーキーマウンテンや学校近くのスラム街、ストリートチルドレン等)と比べ、言動や考え方が私たちと遜色なかったことです。特にほかの地域と比べ子供たちの笑顔が多く、悪いことをする意識が感じないと話す人もいました。したがって、BASECOの人々は「GWAD KALINGA」の教育が行き届いているため、貧困層の中でも豊かな考えを持った人が多いと考えます。また、子供たちと遊ぶなかでもこの活動の成果が垣間見えました。遊び道具として折り紙を渡す際に多くの子供は必死に集め自分のものにしていました、しかし数人の子供たちは折り紙をもらえなかった子供に分ける様子を見た人もいました。また遊びの中で。加えて買い物の時、購入済みの商品の忘れ物を教えてくれたりして市場の人々の横の繋がりが強いと感じました。
二つ目はGWAD KALINGAのボランティア団体をはじめとする貧困層に対する援助にフィリピン人ならではの優しさを感じたという点です。これは主にガイドのロデオさんの話からそう感じました。ロデオは私たちに「Rich」の意味がただの「金持ち」だけでないと教えてくれました。英語のリッチは人とのつながり強いことやそれによって自分の経験が豊富であることを教わりました。ロデオは自分でボランティアとしてストリートチルドレンに料理を渡したことがあるといってくれました。単純にお金を渡すのではそれは子供足しに還元されず親のモノになってしまう可能性があり、何よりもお金でなく食事を上げることでお礼を言われることがうれしいと言っていました。こういったボランティア活動をして、他人に自分の言動を覚えてもらうことが本当のリッチであり、例え自分が死んだ後もそれが後の人々に影響を及ぼせる人であると教わりました。そういう意味では今回は一日のボランティアでしたが子供たちに自分たちのボランティアを知ってもらうことが大切だったと感じました。ボランティアをする側からもフィリピン人ならではの優しさや思いやりを感じ取れたと考えます。
最後に今回のボランティアは私たちにとって貧困という社会問題の一つをボランティアの一部を通じて考える貴重な機会であったと考えます。そして自分たち貧困層の人々に何ができるか考えることができた良い機会であったと考えます。
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